駄文

□禍福は糾える縄の如し
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「おむすびです!!!(塩)」


「幸村!助かっ!?痛たたたたっ!!痛い痛い!幸村!おむすびは塗り込む物では…痛っ!!しみる!塩がしみるっっ!!!」


「塗って参る!!!(ぐりぐり)」


「殿、左近はたまに幸村殿はわざとやってるんじゃないかと思ってしまうんですが…」


「気の所為だ。幸村、味噌もあるぞ」


「味噌塗って参る!」

「!駄目だ駄目だ駄目だ!!幸村ぁ!!」


「(押さえつけながら)三成殿、三成殿の体から雷が発せられたように見えたのですが……」


「あぁ、実はですね…………」





−−−


「そんな理由があったのですか…」


「三成ぃ!!そんな事で私の愛(と義)は変わらないぞ☆☆」


「雷…落とせるようにならんか?左近」


「えっ!?此処で左近にふりますか!!?」

「早く治ると良いですね」


「ふ…ふん!礼は言っておく(照)」








と言う、兼続、幸村とのやり取りから三日。三成の纏った雷電は元に戻るどころか一層酷くなり何もしなくてもばち、と弾けるような音と閃く光りが見られる程になってしまった。


これではいつ、何時、誰に雷電を放ってしまうか分からない。三成は一室に引き篭る生活をおくっていた。



はぁ、と溜め息をつく。視察等の外の政務を左近に任せきりになってしまっている歯痒さと九日も触れ合いが無い事にもどかしさでいっぱいになっている。



取り敢えず、今自分に出来る最大限の事をしよう。そうすれば自然と不埒な考えも消えるだろうと思っていた−





「左近…」


何度この名を呼んだだろうか。
呼ぶ度に切なさが募り目頭を熱くさせる。
もう直ぐ夕餉を知らせに来るだろう。顔を、自分の名を呼ぶ声を聞いたらきっと抑えられない。言ってしまう。お互いを傷付けるだけなのにー…









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