其ノ弐
□最初が肝心とか言うけど人見知りには最初から不利
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『はい、水割り』
「ああ、ありが…うへぇーっ!!何コレ!?」
『水割りですが』
「水割りだな」
「水割りだけども中身が変ーっっ!!」
『氷の変わりに※いきなり団子を入れてみました』
※熊本の郷土菓子。気になる人は「いきなり団子」で検索を!
「気持ち悪いっ!いきなり団子にも水割りにも俺にも謝れ!」
「そうだぞ。こんなオッサンがそんなに甘い物食べたら即胃もたれ、即糖尿だ」
「せせら笑うな。これは何。飲んで欲しいの?それともツッコミを求めているの?」
『飲んでくれなくても良い。ていうか飲んだら逆に、引く』
「それを俗には“悪ふざけ"って言うんだけど、知ってるか」
「ふぅ…妹の不始末は姉の不始末。俺に任せておけ」
「あ…“美人姉妹"設定一応まだ守ってるつもりなんだ」
「はい、水割り」
「ひぃいいいいいい!!!これ水割りじゃない!ただの“氷に入った鮒"!!」
「琵琶湖特産」
「これがグラスに入ってるのは間違ってる!正しくは発泡スチロールの箱に入ってるのが正しい姿!!」
『これは流石にないぞ…三成。引くとか笑えないレベルじゃなくて、無惨』
「シャッチョ(社長)さんの、」
「えっ」
『ちょっと良いとこ見てみたい』
「『それ、イッキ、イッキ、イッキ♪』」
「こんな時に限って抜群のコンビネーション!?馬鹿か!呑めるかこんなん!」
「呑まぬなら呑ませてしまえホトトギス」
「っぎゃああああああああ!!!げふっ…出店の金魚掬いの臭いがす…ごほっ…」
〜暫くお待ち下さい〜
※左近にマジ切れされたようです。
「本当…何か」
『すいませんでした』
「…」
「ちょっとテンション上がり過ぎた故の悪ふざけというか「あれは悪ふざけじゃない。殺人未遂という犯罪です」
『すいません』
「こっちもね、さっさと終わらせたいんですよ。多分これ以上君達を怒ってもお互い意味が無いでしょう。反省してないでしょう。何ならこっからもボケ倒してやろうとか思ってるんでしょう」
「それはもう」
「連れて帰れ!もう連れて帰れ!!」
『それは…ちょっと待って下さい!』
「それこそ待って下さい。帰って下さい。お願いしますから」
『待って下さい!』
「あ〜出たこれ。出たよ。ズルイじゃないですか。刃物向けるとかズルイじゃないですか…あー…何ですか!(泣)」
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