企廓書庫

□グラサンでバレない何て有名人としてたかが知れてる
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ここは千代、青葉山。
御山の頂には千代城。そこの主は言わずもがな東北の雄、伊達政宗であった。


しかし本日伊達政宗と対面した家臣はみな、廊下を歩きつつ、首を傾げたり互いにひそひそと囁き合っていた。

どうも、今日の筆頭は様子がおかしい。

しかし、他国に比べれば縦の規律が鷹揚な伊達軍であっても、流石に主に面と向かって“今日のあなたは何だか変ですよ”何て言ってしまえば六爪の餌食である。
六爪の後にはチンピラモードもとい●道モードもとい極殺モードが待っている。

なので皆、歯に物が詰まったような心持ちで一日の仕事を励んでいた。


ならば、歯に詰まった物の真相はー…








「ぷはーっ。やっぱ思っていた通り阿呆ばっかだな」

「…殿…全く別次元の世界であれ、このような無体…左近は知りませんからね」

主が坐るべく座には赤毛で右の目に眼帯をしたほっそりとした男が一人と、一段低くなった席に男が一人。

「あっ!殿!人ん家の冷蔵庫勝手に開けて!麦酒なんて呑まないでしょ普段!」

「うるさい!何がアニメ記念ラベル(※@)じゃー。半分飲んだら次のを空けてまた半分飲んでやるー」

「何て地味な嫌がらせを…」

「このアニメパッケージの笹かまも食ってやろう!左近、焼いてきて!バターで仕上げに醤油を一差しな!」

「嫌ですよ!やってる事ヨ●スケ以下ですよ!?清廉なイメージは!?クリーンな石田三成はどこ!!?」

「清廉でもう●こするわい!呑み過ぎて吐くこともあるわいっ!そうして笹かまのこの袋をビリビリに破いたりもするわいっ!っふんぬ!?」

「意外と丈夫だった!?笹かまの袋意外と丈夫(※A)だったー!!」

「ふん…これはアレだ。吉継にあげよう」

「違うっ!多分呪詛狙いだっ!?呪殺目的だ(※B)!!?」


無双の佐和山主従が何やかんやとしていると、廊下からだだだだずだん(多分転んだ)そしてまた、だだだ…と走る音がしたと思うや、左近らがいる部屋の襖が勢いよく開いた。


「てんめぇえ!!石田みちゃなっ!?(挟)」

「「あ、勢いつけ過ぎて戻ってきた襖に挟まれた」」



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