企廓書庫

□友達の友達って結局他人
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佐和山城に三味線というにはあまりにカリスマティックな音が響いた。

元「来たぜ…!凄絶に!」

佐「遠路遥々ようこそ起こし下さいました。」

元「観光船に乗り…各地の名物を食べ歩きつつ、ちょっと寄り道したりしながらな…」

佐「すみません、最初に聞いておきたいのですが鬼若子殿はツッコミを必要とされますか?」

元「ツッコミ…?ひっつみは食べてみたいがな」

左「凄絶じゃなくない!?寧ろゆっるゆるでしょ!!?修学旅行の日程の方がまだ凄絶ですよ!!?…とこういった感じの合いの手的なものですが…」

元「あった方が良いなら…反骨の反骨で…貰おう!」

三「合わせて俺の『かぶせボケ』はどうだ?お得な上、上手いぞ。何せ秀吉様直伝だからな」

左「どっかのファーストフード店のぬかりない接客みたいなのはいらないですから。面倒臭い事になるから殿はただプライスレスな笑みをたたえていて下さるだけで結構です」

三「別に面白くない時は笑わんぞ」

左「じゃあ何もなさらなくて結構です。例え観光がてらでもお疲れでしょう、おあがり下さい」

言って、左近が足を洗う為の桶を用意させていると、根拠のない、しかし確実に嫌な予感がした。

瞬間、

轟音と瓦礫と埃と共に、白い物体が左近と三成と元親の丁度真ん中に落ちてきた。


兼「友と義に応え、やって来たぞこの直江山城守兼続ぅぶぇ!!」

三成のハリセンが兼続の頬を張り倒す。プッウルプルの唇が惜しみなく揺れて大変気持ちの悪い情景だ。

左「鬼若子殿には少々刺激が強いので先にお部屋にいっていましょうね〜」

元「うん」

三「このっ!馬鹿たれ!!普通に戸から入って来たら良いだろうが!!」

兼「いや…ぐふっ、ここに来る途中幸村の所にも…ぎゃへ、寄ったのだが、幸村のうっかり屋さん、私に気付かず馬を走らせて私は蹴り飛ばされここに来たという訳だ☆」

左「(毎回思うけど…幸村殿って兼続殿のこと嫌いなんじゃないだろうか)」


三「さっさと入れ!でなければ貴様を瓦に張り付けて干し烏賊にしてしまうぞ!!」

兼「久しぶりに会って照れているのか?幸村も三成も全く照れ屋さんだな☆」

三「冗談は存在だけにしておけよ」




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