駄文

□戦場に愛と義。
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賤ヶ岳の戦い−


羽柴秀吉軍と柴田勝家軍の戦、その中でどちらの軍にも組しない一軍が−



愛と義の武士、直江山城守兼続と少数精鋭達−




「まず、ここから秀吉軍に義があるかどうか見極める!!」





「この砦俺が制圧した!」


「!!?」



馬から身を乗り出し、まじまじと今高らかに声を上げた人物を見詰める−






−何と麗しい−


珍しい赤みの強い茶髪、涼し気な目元、形の良い眉、薄い珊瑚のような色の唇、白雪の肌に、細りとした体(特に腰)





「もう終わりか、弱い敵将だっー」



「愛の為にっ!!」


「!!?」


飛んで来た札を扇で弾き、飛んできた方向に体を向ける−



「?誰だ貴様?柴田軍の者ではないな」


「私は直江山城。上杉の将だ」


「直江−?」


「三成!!」


「!?何故俺の名を?そもそも初対面の相手に向かって呼び捨てとは礼儀知らずな!!」

「じゃあツンデレ」


「つ…?」


考え込む三成に光線を放つ兼続。


「何なのだ!!何が狙いだっ!!?」


「お前だ!!」


「俺一人倒れたとて柴田軍に勝機など−…」

「違う!別の意味でだ!!」


「はぁ?」


兼続の堂々とした言い様に呆気に取られてしまった。同時に本能が身の、貞操の危機を伝えている。


「強いのも罪だが…美しいというのも罪だぞ三成」


「それ、お前の台詞じゃないだろ」



「私は今、戦国一の美人を発見してしまった…」


「若干違うがそれもパクリだろが」


「三成は私の毘沙門天だ。」


「丁重に断らせて戴く−」






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