駄文
□自慢、自慢で日が暮れて
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「気にいらん」
玲瓏な顔を歪め−勿体無いと左近は思った−心底嫌そうに言葉を吐き捨てる。
「何の事で?」
ぱしぱしと不機嫌そうに扇を玩ぶ。
「左近を見れば、信玄信玄…お前は俺の家臣なのに…」
子供のような独占欲故の辛辣な言葉だったのかと内心安堵しつつ、愛しさが募った。
「仕舞いには三成に過ぎた者などと…」
「まぁまぁ…言いたいように言わせて置けば良いでしょう」
「しかし…「ストーーーップ!!!」
聞き覚えのある、阿呆丸出しの叫び声−
「来たな。動くセクシャルハラスメント。」
「主君自慢ならこの直江山城も負けはせん!!」
「してませんよ、そんな事。」
一人熱(苦し)い兼続と、温度差を感じる佐和山主従−
「私もお館様の事なら誰にも負けません」
「幸村…お前もか、左近ツッコミ宜しくな」
「嫌ですよ…」
左近の苦悩も知らず、いつの間にか主君自慢戦スタート★