長舞〜青い炎〜
□プロローグ
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「良いか?お前は特別なんだ。」
『とく…べつ…?』
「ああ、特別だ。だけどな、それは皆には秘密だ。勿論、”あいつ等”にもだぞ?」
『二人にも…ひみつ…』
「父さんとの約束、守れるな?」
『…うん!!』
___________…………………
「ノ…っ!!」
『父さん!!』
「こいつは、我々が預かる」
「待て!!そいつに罪はない!!」
「罪?勿論あるだろ」
「それはこいつが” ”ということだ」
『私が” ”…?』
「ノ…っ!よく聞け!お前は” ”なんかじゃねえ!俺の子だ!!」
「いや、お前は” ”だ!!世界を脅かす存在なんだ!!」
『私が…世界を…』
「現実を見ろ!お前は存在すべき者ではない!!」
「お前の罪は、存在そのものだ!!」
『う、そ…ぃゃ…いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー…!!』
「ノー…っ!!!」
_______________………………
『随分と懐かしい夢を見たものだ…』
(一度破った禁忌は)
『もう、10年近くも前か…』
(私の心身を蝕んだ)
『あの時の誓いは、結局果たせなかったな』
(だけどね、父さん…)
(後悔はしてないよ)
『それでも、まだ生きる希望はある』
(だって、”彼ら”と一緒に、父さんの遺志を継ぐことが出来そうだから)
『さて、もうひとつの”約束”を果たしに行こうか』