戦乱の世

□大谷の屋敷から 危険な…
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「今、夕食が運ばれてきますから。少しお待ちください」
「あぁ」
結局屋敷に泊まることになった三成は諦めてもてなされることにした。
「なんだか、逆に悪いことしたな。
気を使わせた…」
「今まではよく互いの屋敷に泊まっていたではありませんか」
「それなら次は俺の屋敷に泊まりにこい」
「ええ…そうしましょう」
夕飯が運ばれてきた。
懐かしい話をしながら食べる夕食はいつもよりおいしかった。

「では。先にお風呂をどうぞ」
「そうさせてもらう」
風呂に向かう三成の背中を見送り、
さてと立ち上がり吉継は呟いた。
「何をしましょうか…」

悩んだ末に、悪戯を仕掛けてみることにした。
(さて…何をしたらいいでしょうか)
今まで悪戯などしたことがなかったことを思い出した。
「そうですね…服でも隠してみましょうか」

(隠したところでどうなるのでしょうか…)
やったことがないためどうなるのかまったく予想がつかない。
(私に悪戯は合わないようですね)

「吉継!私の服を知らないか」
風呂場から声が聞こえる。
相当あわてているようだ。
「分かりませんが…
 どうなさったのですか?」
少し意地悪をしたい気分になって、風呂場のドアを開けたとき、
「吉つ///」
裸のままの三成がそこにいた。

さすがに悪いことをしただろうかと考えたが、今更何か言うのも躊躇われ、結局知らん振りを決めることにした。
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