忍の道
□きっとしっていたこと〜Happy end〜
4ページ/5ページ
そんなことを、考えながら町を歩く青年が二人。
彼らは、ただ互いのことだけ考え、歩いた。
町を歩き、気づけば都の中心にまで来ていた。
華やかな町、晴れない気持ち…
暗い気分が勝った空は、灰色の雲に覆われていた。
雨が降りそうだ。
どこか、雨宿りする場所を探しておくか…
傘など持っていない彼らは、偶然にも同じ店に入ったのだ。
もしかしたら、
ここ、あいつが好きそうだ。
そう、思ったのかもしれない。
「…っ!?…」
「長次…」
何年も、何年も…
会いたくて、考え続けた人が、
目の前で、
泣きそうに、
笑っていた。
やっと会えた。
また離れなければならないけれど、
今だけは昔のように…