Request作品
□Unrequited love
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「いつもね、言わなきゃって思ってたことなんだけどね…」
怖がらなくていい。
まだ大丈夫…。
「僕は、練習期間が短いから、いつも迷惑ばっかり掛けてると思う。」
みんなの視線が痛く感じて、下を向いてしまった。
「早くにデビューできて、ラッキーだったと思うし、社長達にも感謝してる。けど…」
今までの色んな思いが込み上げてきて、うまく息ができなくなる。
「実力が足りてないんじゃないかとか、邪魔だって思われてるんじゃないかって…いつも、怖かった…」
「そんなこと…」
みんなにとっては、“そんなこと”かもしれない。
けど、僕は嫌われるのが怖かった。
生意気だと、のけ者にされるような気がして、いつも言い出せなかった。
「いつも、迷惑掛けてごめんなさい。実力ももっとつける。だから…」
「ウヨンっ!!」
怒ったようなクン兄さんの声が聞こえて、一気に身が縮こまった。
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