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□約束
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撮影が終わり、一息つく。
見上げた空には雲すらない。
「チャンソンっ!!何見てんの〜?」
そんな俺の隣に来たのは、松坂 桃李さん。
主役の神村 零の役だ。
「えっと…“空が、キレイだな〜……って”………?“合ってます?”」
「うん。バッチリ!日本語、上達したね〜…」
その言葉につい嬉しくなって、ガッツポーズする。
「ジャックはホントに喋らないからね〜…もっと喋ってもいいと、俺は思うんだけどね…」
「“ありがとうございます!!これ、からも…頑張って…頑張り、ます!!”」
日本語は難しい。
けど、友人が増えていくのは楽しい。
ファンが喜んでくれるから嬉しい。
だから一生懸命勉強する。
「チャンソ〜ン!!テギョンさん来てるよ〜?」
俺を呼んだのは福士 誠治さん。
「“では…また、次の撮影で……会いましょう…?”」
「うん。またね。」
俺は福士さんにもお礼を言い、テギョン兄さんに駆け寄った。
「兄さん、ごめん…待った?」
「いや?上手くいきそうか?」
俺は大きく頷いた。
まだ兄さんには言ってないけど、松坂さんや福士さん達を韓国に呼ぶ約束をしていた。
「帰ろ?今日も疲れた〜…」
グッと伸びをして、ふぅ…と息を吐いた。
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