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□俺のだよ!!
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「あぁ〜!!兄さん、また俺のバナナ食べた〜!!」
「食べられんのが嫌なら、名前でも書いとけよ。」
こんな光景も、もはや日常となった。
最初はテギョン兄さんを叱ってくれたジュンス兄さんも、
新しいバナナを取ってきてくれたウヨン兄も、
いつの間にか何もしてくれなくなった。
「テギョン兄さん、何でいつも俺のだって分かってて食べんのさ!!」
ドスンと音をたてて兄さんの目の前に座れば、頭を撫でられた。
俺は無理やりその手を払い、キッと兄さんを見上げた。
俺の視線の先には、呆れ顔の兄さんがいた。
「こんだけあるんだから、1本ぐらい俺達にくれたっていいだろ?」
「やだ!!」
聞き分けのない俺を見て、兄さんは、ハァ…と大きな溜め息をついた。
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