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□LONELY
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「「ジュンス兄さん!誕生日、おめでと〜!!」」
弟達がクラッカーを鳴らす。
「ありがとう」
そう言えば、次々とプレゼントを渡される。
欲しかった時計、マフラー、ピアス…。
時間は午後11時。
俺の誕生日も、あと1時間程。
不満なんて、ないはずだった……彼がいれば…。
「兄さん…、テギョン兄さんね、もう少し長引くかもって…」
「そっか……ありがと、ジュノ…」
帰ってこないかもしれない…。
そんな不安が、胸を襲った。
「せっかくの誕生日なのに…」
俺の心の声を、そのままウヨンが呟いた。
「………明日も、仕事あるし…寝よっか…」
誕生日ケーキは、仕事の合間にメンバー揃って食べた。
「でも…テギョン…」
「いいよ…明日また祝ってもらう。」
納得のいかなさそうなクンを部屋に帰し、弟みんなをそれぞれの部屋に帰した。
「ハァ……」
大きな溜め息をついて、自分も部屋に戻り、ベッドに横になった。
ふと、目を覚ました。
俺しかいないはずの部屋に、人の気配を感じて。
「テギョン……?」
「あぁ…」
起き上がってベッドに腰掛けた俺の目の前に、月明かりにぼんやりと浮かび上がるテギョンの姿が見えた。
「仕事、遅かったんだな…」
「予想以上に長引いた。…ジュンス兄さん……遅くなってごめん…おめでとう…」
時計に目を移せば、誕生日じゃなくなる1分前だった。
「いいよ…ギリギリだけど、間に合ったからさ…」
ぐいっとテギョンの襟元を引き寄せて、触れるだけのキスをした。
「また明日…」
そう言ってテギョンを部屋から出した。
キスした唇は少ししょっぱくて、少し嬉しくなった。
→後書き