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□ハジメテ
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20XX年12月31日。
ｷﾞﾙﾄﾞでのｶｳﾝﾄﾀﾞｳﾝﾊﾟｰﾃｨｰ。
｢えへへへ〜グレイ〜｣
ふらつく足取りで
彼の座る席の横へと移動する。
｢おう。どーした、ルーシィ。つーか、お前酔っぱらってんだろ。｣
あたしの様子を見て、
しょうがねぇ、というように
言葉を発するグレイ。
｢えへへ〜ん、酔ってませんよーっだっ｣
｢…て、キャラ変わってんじゃねぇか。｣
不意討ちに
くしゃっと崩れた笑顔を向けられ
胸がきゅんっと鳴る。
…好き。大好き。
伝える勇気が足りない
弱虫なあたしは
酔ったフリ、してる。
あなたの近くに行きたいから。
新しい年になった瞬間、
あなたの一番近くにいたいから。