in
□意地っぱり
4ページ/9ページ
――――…
「ナツ!!大丈夫!?ごめんね、無理させちゃって!!」
ジェットコースター降り口近く、
そこには、
リサーナの方へもたれかかり
辛うじて立っている瀕死状態のナツがいた…。
尚も心配するリサーナに
か細い声でナツが聞く。
「いや…、俺は大丈夫、だ…。リサーナ、ジェットコースター楽しかったか?」
「うん…!うん…!」
何度も大きく頷くリサーナ。
「そりゃあ、良かった…。」
にこっとリサーナに弱く笑いかけるナツを見て、
あ、また"男の意地"だ。と思った。
「ナツ…ありがとう。」
とお礼を述べるリサーナは
すごく幸せそうで
ナツが自分のために無理して乗ってくれたこと、
自分がナツにとても想われてることを
分かっているのだろう。
ふと、支えるように立っている二人が
自然に腕を組んでいるのに気付いて
とても羨ましくなった。
グレイは人前で腕を組んだり、ましてや、手を繋いでくれないから。
…あたしも、ナツとリサーナみたいにしたいのになあー…。
いいな…。