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□意地っぱり
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「みんな〜!まず、これ乗らない?」
リサーナが指す方向は、ジェットコースター。
「お、おう。」
リサーナの元へとナツが駆け寄る。
あたし達も続こうと駆け寄ろうとして、はたと気づく。
「ねぇ、グレイ。」
「あ?」
「ナツさ、乗り物弱いのにジェットコースター乗れるの?」
「あー…無理だろうな。」
「え!じゃあ、言わないとー…!」
すでに並び初めているリサーナとナツの元へと言いにいこうとすると、
グレイに腕を掴まれ止められた。
「…?」
「ナツは、ジェットコースター苦手なのを我慢してでも楽しそうにしてるリサーナを見てぇんだろ。
ナツの男としての意地を黙って見守っててやろうぜ。」
…そういうことかと納得する、
と同時に
彼女のために頑張るとか、
そういうの、すごくいいなと思う。
グレイがもし乗り物ダメだったら…
それでも私のために一緒に乗ってくれるのだろうか。
そんなことを考えながら
あたしと、グレイは
楽しそうにジェットコースターについて話すリサーナと頷き聞くナツ(若干顔は引きつってるが)
の並んでいる元へと駆け寄った。