APH−HETARIA’S NOVEL
□世界の中心、俺
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世界の中心、俺。
俺が世界の中心で、俺が全ての基本となる。
俺がこれを『流行』だといえば、世界中がそれを流行にする。
「日本ー。このゲーム面白いぞー」
ためしに、日本にゲームを貸してみる。
俺が作った、粗悪なゲーム。日本のゲームと比べたら画像は荒いしストーリーも音も単調で、なによりキャラクターが可愛くない。
……いや、これはあくまで実験用に粗悪に作っただけだから!
俺んちのゲームは、本当はもっとすごいんだぞ!
「なんですか、これ。見たことないゲームですね」
「ああ、新作さ!俺んちでは、これがはやってるんだぞ!」
「なんと!」
では、早速やってきます、と帰っていく日本。
あのゲーム、俺んちでは大不評だった。
でも。
「アメリカさん!あのゲーム、うちでも流行りましたよ!」
「ほんとかい?!」
「ええ!!特にキャラクターがキモ可愛いと」
ほら。思ったとおり。
俺んちの流行=世界の流行なんだぞ。
それでもまだ疑わしかったから、今度は別のウソをつく。
「あー…でも、流行ったところ悪いんだけど、あのゲームもう俺んちじゃ流行ってないんだぞ」
「……え?」
「だから、もうほとんど人気なし。皆とっくに飽きちゃって」
日本はちょっと悲しそうにゲームを見つめる。
やりすぎたかな?まぁ、もともと流行ってなかったんだけど…。
でも、数日後に日本に会うと。
「え?あのゲームならもう人気がた落ちでどの店にも置いてませんよ?」
もともと、キャラクター可愛くなかったですしね、と肩をすくめる日本。
ふふ。やっぱりそうだ。
世界が俺に足並みをそろえようとする。
俺が変われば皆も変わるんだ。
世界が俺を基準に動いてく。