APH−HETARIA’S NOVEL
□読める空気探し隊出動だ!!
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一方のアルフレッドたち。
「ちゃおーローデリヒ〜。『読める空気』のハウツー本貸して〜」
あっという間にローデリヒの家にやってきた。
「Hey、君!たくさん本をもっているんだろう?一冊くらいそういうのがあるんじゃないかい?」
「静かになさい!このお馬鹿さん!……私はそんな本もっていませんよ」
「「ええ〜〜〜?!」」
「お、オーマイゴッシュ…。君だけが頼みの綱だったのに…」
「ローデリヒならもってると思ってたのに〜」
二人してびえ〜っと泣き出す。
ちなみにローデリヒはピアノの演奏中だった。
「……あなたたちは…まったく。まあKYだということに自覚があったのはいいことです。本来なら放り出すところでしたが、しょうがありませんね」
「「え?」」
泣きやむ二人に、ふうっとため息をつくローデリヒ。
二人にとって、みみよりな情報を教えてあげることにした。
「実は以前、菊さんの家へいったとき、そのような書籍を見た覚えがあるのです。今から菊さんに電話をしますから、本当にあるかどうかきいてあげましょう」
「なんだって?!菊の家に『読める空気』があるだって?!」
「しかも、サルにでもわかる優しい解説だって〜」
「これは急がなきゃ!というわけでサンキュー!ローデリヒ!!」
ヴェネチアーノの腕を掴むと、すぐさま家をとびだすアルフレッド。
ものの2秒で車を発進させると、すぐに見えなくなった。
「…………」
誰も居なくなった家で、ふうっとため息を漏らすローデリヒ。
少し乱れた髪を整え、服のほこりをはらい、ピアノの前に再び座りなおした。
「あのお馬鹿さん……」