APH−HETARIA’S NOVEL

□ロシアさんが鬼畜で夜ねむれn(ry
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 初めまして。リトアニアです。
 最近、俺の上司のロシアさんがますますその鬼畜さに磨きをかけブフォア!!!

「リトアニアー♪誰と話してるの?」

 いきなり背中に踵落としをいれられて、悶絶する。文句の一つでも言ってやろうと振り向いたまではいいけど、そこで固まった。


 ロシアさんだ。


 あああロシアさん超笑顔だけどオーラは超黒いよ!!
 な、なんとか話をそらさないと……。

「と、ところでロシアさん。その手に持っているものは……」

 俺はロシアさんの手の中にあったつるはしを指差す。
 あ、話題チョイス、ミスしたかも…。

「ん?これ?これは――」
「ああ、あれですよね。最近橋を作るっていっていたからそれに使うんですよね?!」

 無理やり話を捻じ曲げた。
 ロシアさんの目が若干怖いんだけど、まだ平気だ。

「話は変わるんですけど、さっきロシアさんに頼まれていた仕事、終わらせたので後で点検お願いします」
「……リトアニア〜」

 うう、嫌な響き。
 やっぱり無視したの怒ってるかな?
 ロシアさんをみるも、その笑顔にいつもと代わりが無い。いや、ロシアさんはいつでも笑顔か。そのせいで何考えてるか分からないのが更に怖い。

「なんで、しょう、か?」
「どうして僕がつるはしを持ってると思う?」

 にこっと先ほど以上に笑顔になるロシアさん。

「え、っと……橋――」
「それ以上その話を続けたら『間違って』このつるはしが君の頭にクルティカルヒットするかもよ?」
「すいません……」

 橋にまつわる嫌な思い出でもあるんだろうか。
 俺が言葉につまってると、ロシアさんは「ブー。時間切れ」と楽しそうに言った。

「正解は〜……今から花壇をつくるんだっ♪」
「へっ?」

 予想外の答え。
 もっとグロテスクな話を想像していた俺は思わず顔をあげる。

「うふふ。驚いた?」
「あ、えっと……」
「向日葵の花壇を作ろうと思って。もし暇ならリトアニアも手伝ってよ。僕が頼んどいた仕事は終わったんでしょ?」
「あ〜そういえば数日前から溜まっていた仕事をしなきゃ――」
「暇だよね?」
「ですね」

 くそ〜こんなにあっさり捕まるなんて……。
 でも、ちょっとほっとしたな。ロシアさん最近殺気立っていたから(そのせいで鬼畜さが増してた)大丈夫かな〜なんて思っていたけど(そのストレスがこっちに回ってくるから)なんだ、趣味に時間を割けるくらい余裕が出来たんだ。よかった。
 ロシアさんについていき、花壇作りを手伝う。かなりの重労働でへとへとだったけど、向日葵の花を移し変え(種だと花が咲くまで時間がかかるから)綺麗な花壇が完成してみると、ものすごい達成感を感じた。

「ふぅ……。結構いいですね、こういうのも」
「うん。そうだね〜」

 頬杖をついて向日葵を眺めるロシアさん。
 嬉しそう。
 いつもとは違う無邪気な表情に俺は――。


 ドササササッ


 なんだか自分まであったかい気分にってええええええええええ?!
 大量の雪が屋根から降ってきて、まるで狙ったように花壇の上に降ってきた。

「わぁぁぁ!!僕の花壇が!!」
「せっかく苦労して作ったのに!!」

 俺とロシアさんの悲鳴が重なる。

 や、やばいぞ……。

「あ、すみませ〜ん!下の人、大丈夫ですか〜?ちょっと雪掻きしてたら下に落ちちゃって」
「ラトビアァァァ!!!」


 やっぱり君だね!君だったんだね?!


 隣を見ればロシアさんがすっごくいい笑顔でラトビアを見上げていた。

「ラトビア〜。今君が雪を落としたところに僕たちが一生懸命つくった花壇があったんだ〜」
「えっ…!!っごごごごめんなさい!!!!でも、ロシアさんたちに怪我が無かったのは不幸中の幸いだったって言うか、運がいいって言うか」
「ラトビア、僕、花壇作りで疲れちゃったからこのつるはし片付けてくれないかな?」
「は、はい!!いま行きます!!」
「あははっ。わざわざこなくてもいいよ〜。――いま投げるからさ」

 ちょっとー!!
 ロシアさん投げるってつるはしをですか?!
 そんなことしたらラトビアが……。

「え?なんですか?もう一度おねがいしま〜す」


 ラトビアー!!!!!!


 君も君だよ!!
 もう見ていらんない!!
 俺はさっと目を覆い隠した。

「あ、もし投げ方が悪くてうっかり頭にささったらごめんね?」
「え?何がささるんですかブゴォ!!!!」
「ラトビアァァァァ!!!!!!」



 ……


 ロシアさんが鬼畜で夜ねむれn(ry
(俺、つるはし嫌いになりそう)

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