*H-book*
□Web拍手ログ集[壱]
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-思惑- (友鷹)
「友雅殿、これは…?」
いきなり手渡された、鮮やかな衣。
「鷹通に似合うと思ってね、織らせたのだよ…」
偶然手に入れた、緋色の布。桜の花びらを散りまいたその衣を春の似合う君は、着せたいと思った。
「しかし…」
男物にしては鮮やかすぎるその衣に、君は戸惑いの表情を浮かべる。
「嫌…かい?」
少し残念そうに呟けば、君は慌てて笑みを浮かべる。
「いえ、嫌ではありませんが…普段着るには少々…」
「普段着る必要はないよ…」
「…え?」
そっと耳元に唇をよせて、艶めいた声で囁く。
「私の前でだけ、着てくれまいか?」
その声に、耳まで真っ赤に染める君が愛しかった。
知ってるかい、鷹通…
男が恋人に衣を送るということは…
それを淫らに脱がせたいという欲望があるからなのだよ…
緋色の桜に染まる、君の肢体
君はどんな淫らな姿を、見せてくれるのかな…
…ねぇ、鷹通…