平成幻想録・文

□第16説
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最近リビングに青い髪が落ちていることが多い。

その度にコロコロを取り出して掃除をする。
髪の毛のためだけに掃除機を出す気になれないのもある。

今後このようなことを繰り返していては、意を決して彼のところへ行く。
当の本人ほテレビを見てゲラゲラと笑っていて、イラつきが止まらなくなる。


『ちょっと青龍っ!!』

「うわっな、なんだよ!」

『あんたの、そのうざったい髪の毛のせいで掃除が大変なんだけど!!』

「えぇ!?そんな理不尽なっ」


青龍の後ろに立ち文句をいいはじめる。
確かに毛が抜けるのは生理現象で止めることなどはできない。
しかしそんな事を言われても気がおさまらない愛那は引き出しに入っていたハサミを取り出した。


「愛那、それはやりすぎでは…」

『邪魔しないで玄武!あんたたちはただここに住んでるだけかもしれないけどね、隅々まで掃除すんのは大変なんだからね!?』

「す、すまなかった…」


一番頼りになる玄武が愛那を止められないとなるとこれはもう青龍に犠牲になってもらうしかない、とその行動を見ているしかなかった。


『コロコロの恨み!覚悟しなさい!』

「ちょ、まっ、うわぁぁぁぁあっ!」



ハサミによって切られた青龍の髪はハラハラと落ちていき、腰まであった髪は肩より少し上くらいまでの長さとなっていたのだ。


「おぉ…っ」

「オ、オレの自慢の髪が…っ」

『ふんっそのくらいのながさが十分よ!』


せいりは落ちた髪を見て髪…髪…と泣きそうな声で呟いている。
そんな彼にハァとため息をつくと、彼の近くに行った。




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