うちの事務所はどうもまとまりがないようです・文
□第1説
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多くの住宅が建つ中、一つだけとても高い建物がそびえ立っていた。
そこは『サンライズ事務所』という、アイドル達が所属する事務所なのだ。
その事務所に一人の女の子が、走ってい入っていった。
焦っている、というより嬉しそうな顔で。
彼女はその扉を開いた。
中には愛那と同じくらいの歳の女子四人がそろっていた。
「あ、愛那おはよう!どうしたの?そんなに焦って」
「おはよう!焦って…はいないみたいだけど…」
「おはよう」
「…おはよう」
『皆おはよう!あ、あのね!さっき社長から聞いたんだけどね、私達、ユニット組むことになったの!』
「「え、えぇぇぇぇぇぇえっ!?」」
いきなりそんなことを言われ、リノと琴羽は身を乗り出して驚いていた。
声には出さずも真琴と秋乃も驚いていた。
その声に何事かと部屋の中に入ってくる同じ事務所の人達。
「リノ…どうしたの!?」
「琴羽、どうした?」
「秋乃!何かあったのか!」
ぞろぞろと入ってきたのは若い少年から少年というよりは青年に近い男性達。
銀髪で、赤いマフラーをしている者や、このご時世で着物を着ているもの、
そして何故かサーベルを持っている者など、見た目からして個性豊かな面々が揃っていた。
「嬉しそうだな、なんだか」
『そりゃそうだよ!たった今私達ユニット組むことになったんだもの!』
「何、お前らが!?」
「うん!」
そう驚いたのは青龍。
彼だけではなく他の者も驚いていた。
彼を含め、相模、朱雀、白虎、クレス、アレル、十六夜、暁は"Crusuders-クルセイダース-"というユニットを組んでいる。
老若男女問わず絶大な支持を得ている。
今はこうして人気でいるが、最初は全くと言っていいほど協調性というものがなかった。
個々としてはアレルがその容姿端麗な所などが若い女性達に人気でそれが相模や十六夜達は気に入らないようで、仲がいいとお世辞でも言えないようだったのだ。
しかしそれでも、仕事となれば話は別。
なんだかんだで今はチームワークがいい。
仲もそれほど悪くはないようだ。
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