人が増えたと思ったら今度は人が降ってきた!?・文
□第11説
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次の日、昨夜の出来事がうそのように、リビングはきれいに片付き、皆も自分達の部屋で寝ていた。
愛那はどこか思うところがあったが、それを抑えて、学校へと向かった。
因みに彼らの分の食事を作り冷蔵庫に入れておいた。
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「ってことでお願いね、愛那vV」
『は?』
「いや、だからここに書いてあるものを買ってきてほしいのよ。買ってきたのものは明日持ってきてくれればいいから、ね?」
文化祭の準備で忙しいのに、友人に一枚のかみきれを渡され、説明をされた。
紙には買うものが記載されていて、その量に大きなため息をつく。
何故今になってこんなに。本番は明日だと言うのに。
『わかったよ、まったく…』
「ありがとう、愛那!」
断る理由も特になかったため、了承した。
放課後になりせっかくだし、彼らも連れて行こうと、早足で家に帰る。
『ただいまぁ』
「おかえり!」
「おっかえりぃ〜!」
「おかえり」
普段より多いあいさつ。
一人だった生活からこんなに大勢での生活になり、心が温かくなる。
『ねぇ、これからデパート行くんだけど、皆も行く?』
「え、でm「行く!」…リノ…」
「私も行きたい!」
デパートへの誘いに大人数での行動は少々迷惑になるのでは…と言おうとしたが、それはリノによってさえぎられる。
琴羽もそれに便乗し、身を乗り出す。
彼女達が行きたいと言えば他の者は行かないわけにはいかない。
まぁ、紀伊と柏原は例外だが。
『じゃぁ、決まりね。着替えてくるから待ってて。あ、リノ達も着替えてね。その格好は目立つから』
リノ、アレル、クレスはうなずくと自分達も着替えに行った。
支度が終わったところで、皆で家を出る。
「デパートには何か用があるの?」
『あーうん、明日、文化祭があって。それの買い出し!』
「それって、一般の人もいけるのか?」
『うん、いけるよ!あ、来る?』
「ほんと!?」
文化祭に行くことに決まり、喜ぶ人達。
愛那も隠していたわけではないが、何となく気が進まなかった。
なぜなら、彼らが自分の家に住んでいると知れれば、何かと面倒くさいことになるとわかっているからだ。
特に、クレスやアレルはイケメンだから、そういうのが大好きな友人がきっと詰め寄ってくるだろう。
まぁ、彼らに文化祭の話をしてしまったため覚悟を決めなくてはならないのだが。
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