人が増えたと思ったら今度は人が降ってきた!?・文

□第10説
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十六夜や琴羽達がやって来て、早四日。
彼らがこの家にいるのも当たり前になりつつあった。


「ねぇ、愛那ちゃんは?」


リビングに彼女がいないことが不思議に思い、玄武に聞いた。
彼は作業を一旦やめ、琴羽の方を向いた。


「愛那は今学校だ」

「学校?」


忘れているようだが今は九月半ばで平日だ。休みではない。
琴羽達は修学旅行、真琴達、紀伊達は帰れない。

彼女達の普段の生活は多少異なっているが、愛那の生活、時間は同じように動いている。

居候がいるからと、学校を休む理由にはならないのだ。


「そういやもうすぐ文化祭っていってたよな」

「…もうすぐというより明後日…」

「カフェだって言ってたよな、確か」


文化祭という単語にリノ、アレル、クレス達は頭に“?”を浮かべる。
リノの隣に座っていた真琴が、軽い説明をしてあげていた。


「へぇ…とても楽しそうだね」

「行きたい!」


リノだけではない、琴羽達も行きたそうにしていた。
愛那が帰ってきたらその事を話してみよと、盛り上がっていた。

この日は愛那がいないなか、夕方まで家のなかで過ごしていた。

九月とはいえまだ暑さが残りうっすらと汗を浮かべ喉も自然と渇いてくる。


「喉が渇いた。相模何かないのか?」

「十六夜…貴方図々しいですね、本当。僕も居候の身なんですからこの家の物を勝手には…」

「おっ!美味しそうな飲み物あるじゃん!」

「って青龍!?」


居候が勝手には物をあされないといっているそばで、青龍が冷蔵庫を開けてあさっていた。

早速飲み物を見つけたようで全員分のコップを用意し注いでいた。

勝手に飲んでしまっては後が怖いが、自分だけではなく、全員文用意する辺りは偉いと思う。
彼でも気が利くところはあるようだ。

お盆にのせられテーブルまで、持ってこられたジュース。
しかしそれを見て玄武がハッとする。


「ちょっと待て、これは…!」




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