人が増えたと思ったら今度は人が降ってきた!?・文
□第3説
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ズドンッという音で慌てて二階へ行くとそこには、四人の男女がいたのだ。
なんというか、何故彼らがここにいるのかもだが、一番不思議に思ったのは服装だった。
それはゲームでよくありそうな服装だった。
そして目についたのは男性二人が腰につけているサーベル。
ここ、日本ではそんなもの持つ人など一般人ではいないはずだ。
なによりその男性二人と女性一人、日本人ではないような容姿をしているのだ。
どうしたらいいのか迷っていると彼らが話し出した。
「…どこだ、ここ」
「僕たちの…世界ではないようだけど…」
「てか、鼻痛いんだけど…っ」
「…大丈夫?」
男性二人は辺りを見渡して、自分達の世界ではないことを理解し、女性は鼻をぶつけたのか両手で押さえていた。
心配していた子は顔立ちが彼らとは違い、日本人らしかった。
『えっと…』
「「「「ん?」」」」
『貴方達は…一体』
「俺らからしたらここがなんなのか、なんだが多分…」
「僕たちは異世界へ来てしまったのか…」
異世界…その言葉に一人の女性がピクッと反応した。
愛那はそれを見逃さなかったが、何も聞かなかった。
『私は来栖野愛那。貴方達は?』
「俺はクレス=ヴィルザルナ」
「僕はアルド=アレルだよ。」
「あたしはリノ=ミリカ!」
「岬真琴…」
茶髪で桃色の双眸の少女、真琴だけは名前からして日本人ということがわかる。
しかし後の三人は一体…
その説明は金髪で碧色の双眸の彼、アレルが説明をしてくれた。
彼らの世界には魔法があり、移動魔法を発動しようとしたが失敗してしまったらしく、何故か異世界へ来てしまったらしい。
『えっと、岬、さん?貴女、日本人、よね?貴女達の世界には日本人もいるの?』
そう聞くと真琴が答えるより先に後ろに立っていた玄武が顎に手をそえながら呟いた。
「元々、この世界の人間だったんじゃないか?」
その言葉に愛那達は目を見開くように驚いた。
真琴も少なからず驚いていたようだ。
そうなれば真琴だけ違うのには説明がつく。
真琴も頷いたため、それは事実のようだ。
「元の世界に戻ってきたってことか?」
「だが、今は彼らと共にしてるんだろ?」
青龍や朱雀の会話は無視して、彼らとの話を進める。
『でも、元の世界に帰れるの?』
「僕たちの世界の魔法の元素になるものがこの世界にはないんだ。だから…」
「少なくとも、魔力が回復するには一週間くらいかかるな」