短編

□さっちゃんが主治医だったら
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私は今日、定期健診のために病院に来ていた。私は子どもの頃から病院というものが苦手だった。…あの匂い、しーんと静まりかえった待合室、時折聞こえる子供の泣き声。とにかく病院のあらゆる雰囲気が大嫌い。それは成長した今でも変わりはない。…そう、あと医者が嫌い。

私は今、待合室でただ気を紛らわすためだけに持ってきた本をただひたすら読んでいた。読む、と言っても緊張のためにページは1ページも進まない。

時刻は夜7時。1番最後の患者だったらしく、周りには人もいなくなってしまった。


「次、結城さーん。診察室へどうぞ」


看護師さんに声をかけられ、私は怖ず怖ずと診察室のドアを開ける。カバンを持った手が震えているのに気付き、さらに緊張が高まる。




ドアを開けると、面倒そうに椅子に踏ん反り返って座る金髪の先生が座っていた。ふわふわした髪から受ける印象とはまったく正反対の、鋭い視線が痛い。

(この人…知ってる)


私はがくり、と肩を落とした。違う先生であってほしかったのに。


「なに突っ立ってる。早く座れ」

「はい…」


この先生はものすごく怖い。たしか一年前に検診したときも、この先生だった気がする。近所の人からはイケメンだって騒がれているけれど、私にとって顔は問題ではない。優しい先生であってほしかった。


「さて、久しぶりだな。今日は何の用だ?」

「健診に…」


本当は来たくなんてなかったが仕方なく、と言えたらどれだけ心がすっとしただろうか。しかし生憎私にそんな度胸はない。

目をあげると、ふっと笑った先生が聴診器を手に近付いてきた。そして、ブラウスの上から手を入れる。


「ん?…妙に心拍数が上がってんぞ。深呼吸してみろ」

「すー…はー…」


服の中でごそごそと聴診器が動く。私の鼓動はその度に激しく動いているように感じた。病院も医者も嫌いだし、ましてやイケメンな怖い先生で…緊張やらドキドキやらで心臓が壊れてしまいそう。


「ダメだな。」


一言そう言うと、先生はふっと笑った。そして聴診器を服から取り出して、口を開けろ、と言う。口の中を開けてみせると、銀の棒で喉を見る。そして、何も言わずに口を閉じさせた。


「さーて、お待ちかねの触診といこうか」

「えっと…?この前はそんなもの…」

「ああ、なかった。だが今日は必要だと判断したからやるぞ。ほら、脱げよ」


すると先生は、私を見てニヤリと笑った。わけがわからず、私があたふたしていると、先生が立ち上がった。そして頬を撫でられ、顎をくいっと上に向けられる。


「言ってる意味…わからないのか?」

「せんせ…っ…近いです…」

「んじゃ、さっさと脱げ。」


いきなり手が引っ込んで私の頭が、がくんとなる。そして私はニヤリと笑った先生の前で、一つ一つボタンを開けていく。ブラウスの下にキャミソールなどを着ていなかった私は、今下着をもろに先生に見せていることになる。


「よし、いい子だ。」


先生は私の真正面に座ると、後ろに手をまわしてホックを一瞬のうちに解きさってしまった。そして肩紐をゆっくりと降ろしていく。


「あの…っ…せんせ…何を…」

「触診だよ触診。ほら、手どけろ」


胸を隠していた両手がどけられ、先生は触診と言いながら私の胸を丁寧に揉みだした。最初はマッサージの要領で外側を、そして段々核心に迫ってくる。


「んあっ…あのっせんせ…」

「ああ?…この程度で感じたのか?」

「ち、ちが…でも、あのっ…ああんっ!」


話している最中に、彼の手が敏感な頂点をぐいと押した。私はその刺激に耐えられず、背中を反らしてしまう。


「感度良好ってとこか…。触診はまだ続くぞ、次は下だ。スカートも脱げよ」

「えっそんな…私…!」

「…初めてなのか?大丈夫だ、どれだけ感じるか検査するだけだから」


先生は真顔でそう言うと、渋っている私をぐいと抱き抱えて、隣においてあるベッドへと押し倒した。そしてするするとスカートを脱がしていく。


「さて…触診いくぜ」


彼はふっと笑って私の頬にキスをすると、踝の辺りからふくらはぎ、そして内股をゆっくり時間をかけて撫で回す。時折白衣の裾が私の身体を掠めて、それだけでも感じてしまう。


「あっ…はわぁ…」

「ほう…なかなかいい反応だ。」


彼はちゅっ、と内股にキスをしながら私の下着の上から割れ目をなぞった。驚いた私が声をあげると、彼は満足そうに笑った。


「これ…あぁん…本当に…健診ですか」

「ああ、健診だ。…お前の身体、徹底的に調べてやるよ」


ふっと笑って唇にキスをすると、彼はついに下着をするすると脱がしていく。私は抵抗しようにも身体が熱く、意識が朦朧としていた。


「お前、こんなに濡らして…」

「あっ…せんせっ…やあっ」

「…ここはどうかな…?」

「いやあっ!」


彼の指が表面を直に触ったあと、それがゆっくりと入っていくのを感じる。そして中を掻き混ぜるように動かした。私は指が動く度に身体を震わせ、無我夢中で先生にしがみついていた。


「せんせ…っもう…」

「ああ?…なんだ。欲しいものがあるなら言え」

「…やあ…ああっ…」

「だがな、あくまで触診だ。イかせてやってもいいが、指だぞ」











服を着た私は顔を真っ赤にして、先生の前に座っていた。先生はと言うと、カルテになにやら書き込んでいる。そのあと、手帳を取り出して何かを書き込むと、それを破って私へと突き付けた。


「物足りないようだったら、そこに連絡しろ、いいな」

「えっ…せんせ?」


私がぽかん、と口を開けていると、先生は優しく笑って軽く口づけをする。


「…砂月だ。お前が気に入った。必ず連絡しろよ」











(…っ!)
(仕事終わるまで待ってました、砂月さん…のこと)
(ほう…じゃあこれから本番でいいわけだな?)
(…!)

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