短編

□愛の視覚化
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莉音は制服のまま、両手両脚を鎖で縛られ、ベッドに寝かされていた。逃れようと身体を動かす度に、ジャラジャラと金属が擦れる音が響く。また部屋の中は薄暗く、夜に近いというのに照明の一つもついていない。


がちゃ


ドアの鍵が開く音がして、莉音は慌ててドアの方向に上体を起こそうと試みる−−−が鎖のせいで思うように動けない。


「ただいま莉音!」


照明をパッとつけると、鎖に繋がれたままの莉音に近付きぎゅうと力まかせに抱きしめる。


「…っ…痛いよ…」

「ふふっ相変わらず可愛いな!」


莉音の抗議などは全く耳に入れず、彼は強引に口付けをする。彼女の唇が、手足が、必死に抵抗する。その度に鎖の音が鳴り、彼を興奮させた。

その興奮の中で彼は莉音の必死の防御を崩し、口内を味わうように犯していく。


「…っ…ふぁ…」


彼女の瞳から涙がつう、と零れおちていく。それを見て、ますます那月は積極的になる。

涙を舌でぺろりと拭いつつ、頭をぐしゃぐしゃになるまで撫でると、にこりと笑って耳を甘噛みする。


「きゃあっ!」


ぴくん、と身体が大袈裟に反応をする。莉音は自分の身体の反応が恥ずかしくてたまらず、頬を紅に染めていく。


「可愛いよ…本当に!」

「…ねぇ…もうやめて…」

「なんでー?」

「嫌…嫌だよこんなの!」

「…莉音。貴女だって、僕を好きだと言ってくれたじゃないですかぁ」


そう言うと、那月は莉音から一旦離れてベッドに腰掛けた。そして、制服のミニスカートからのぞく細く滑らかな脚に手を這わせた。


「やあ!やめ…っ!」


彼女は腰をくねらせ、魔手から逃れようとする。顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。


「なんで…こんなこと…っ」

「貴女を傷つけないためですよぉ」


頬に軽くキスをした那月は、這わせていた手をスカートの中にまでじわじわと移動させた。そして内股をさらりと撫で回す。


「莉音…僕が貴女を外界から守りますから安心してください」

「…っ!?」

「僕は…貴女が…他の人のせいで悲しむ姿を見たくない。傷つけたくないんです!だからずっと僕の傍にいればいい!」


感情的になった那月は浅い息遣いで、莉音のスカートを捲りあげ、下着の上から彼女の弱点ばかりを責めた。もう片方の手は彼女のリボンを器用に外し、ブラウスのボタンを一つ一つ開けていく。


「いやぁ…ねぇ…やぁんっ…」

「それに貴女は僕だけ見ていればいいんです!僕の莉音なんですから…」

「あぁん!…もうやめ…っ」


ブラウスのボタンは全て開けられ、下着がずらされて彼女の膨らみが露わになる。必死に隠そうとする彼女の手首からあいも変わらず、金属の音。


その膨らみの先端を器用に弄りながら、もう片方は下着の中へ侵入し、直接指を入れる。くちゅ、という音に那月は満足げに笑う。


「嫌、ていいながらこんなに濡れてるじゃないですかぁ…身体は素直ですねぇ」


莉音は、ヴィオラやヴァイオリンも弾くことができる繊細な指が、自らの中で動めくギャップに驚きを隠せない。


「もう…やめてぇ…」

「ほんっと可愛い…。もっと僕を感じてよ、ねぇ、ねぇ!」










(僕だけを見て、聞いて、感じていればいいんです。僕は貴女意外に何もいらない)









→あとがき
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