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□Thank you!
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釘を打ったはずなのに、私が打ったのは私の指。
思いっきり、打ってしまった。

「いっ……………」

痛かった。
痛すぎて、声が出なかった。

「お、おい!大丈夫かっ!?!?」

銀さんは、私の指を見て、素早く氷なんかを用意してくれた。

「ご、ごめんね…?手伝うつもりだったのに……邪魔しちゃったね…。」

私は申し訳なくて、少し俯いた。
銀さんの顔が直視できない。
ほんと、申し訳なかった。

「や、邪魔とかなんか、そんなんはどうでもいいんだけどよ……。」

「?」

「綾音に怪我されたら俺が困るつうかなんつうか………。」

「え?」

銀さんの顔を見上げる。
銀さんは照れたように、横を向いていた。

「綾音が、好きだ。」

「…………へっ!?」

「へっじゃねぇよ!こっちは本気で言ってんだからなっ!?」

「えと…………。」

「……で、どうなんだ、お前は。」

銀さんと目が合った。
顔が赤くなっていくのがわかる。

「うれ…しぃっ……です…?あっ、あたしも………好きっ!!」

「……………。ありがとな。」

銀さんの腕が伸び、
気付いたら抱きしめられていた。

あったかいなぁ…………。

「ありがとね…。」




___ありがとうございましたっ


(いやぁ、銀さんカッコイイからなぁ、お前も俺の虜だったんだなぁはっはっはっ。)

(………前言撤回。)

(えぇっ!?いや、ごめんな、ごめんって!!!)


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