main‐アマ燐‐
□僕は歪んでますか?
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父上が人間に産ませた子供。
父上の青い炎を継いだ子供。
2つの自我を持っている子供。
そして僕の腹違いの弟。
何故、父上と兄上はそんなものに興味をそそられるのだろうか。
何故、僕は触れてはいけない?壊れてしまうから?
何故、壊れてはいけない?
只の…青い炎を継いだだけの人間だろう…?
「ねぇ?奥村燐…?」
「…ふ、?…ッんぅ!」
今アマイモンの膝の上に乗っている燐は魔神の血など微塵も感じさせなかったが、かわりに男をも惑わせる色香を漂わせていた。
「…君、感じているんですか?」
物思いに耽っているときも燐を追い詰める手は止めなかったせいか燐は静かに限界を訴えていた。
「もう少し僕を楽しませて下さいよ」
「ンっ…は、ぁう…」
燐の口からは飲み込みきれなかったのか唾液が零れ落ち、口に巻いてあるネクタイの色を変えていた。
だがそれが淫猥さを増して、アマイモンの残虐心をよりいっそう煽った。
「…君は僕に苛めてほしいんですか?」
「あぅっ…んむぅ!!」
不意にアマイモンの手が燐の胸あたりを撫でた。
「君の期待に応えてあげますよ」
言葉と同時にアマイモンの長い爪が燐の肌を裂いた。
「ああああああああっ!!」
断末魔の叫び、とまではいかないが耳元で叫ばれたアマイモンにとってそれはいい気分ではなかった。
「…ネクタイの意味、無いじゃないですか」