ちゃわぁあああ!
初めましてやみなさん!ウチ、ユウキいいますねん!
親友のゆずと四天宝寺中に入学して早1年!
そして今こそがドッキドキでワックワクな行事!
毎年恒例クラス変えあーんど発表だいえーい!
『ねえゆず!今年こそ一緒だといいねえ!』
「おん!今年こそ財前君と同クラに……!!」
『あは……私より……財前……ねえ……はは、』
今話しているのはこれでも親友、なはずの東雲ゆず。
ちょっとミーハー…てかすごくミーハーなとこを差し置いてはめっちゃいい子だ。
ぽん
『…なにやつ!』
「俺や俺」
『うわあ出たなぜんざい』
「うっさいわチビ」
「うぉおおお財前君や!生財前君や!」
ちなみに財前とは一年の頃たまたま同じクラスでたまたま同じ委員会でたまたま好きなもんが一緒でたまたま隣の席でたまたま話したことがあるだけの仲。
いわゆる、他人以上<友達未満ってやつ。何それっていわれても知らんで?大阪人はノリが大事なんや!
「お前、今年も俺と同じクラスやんな」
『え、嘘。どこ?』
「ほら、あそこ。」
「うわぁあああ財前くんウチのも探したってや!」
財前の指差した方を見るユウキだが、なんたって人が多すぎる。
背もギリギリ平均より下なユウキ、見えるわけがないのであった。
『指さされても見えんっちゅーに!口でいえ口で!』
背が小さいせいで見えない苛々を財前に八つ当たりしたユウキ。
「うっさい八つ当たりすんなやチビ。四組や四組」
言い返す財前。
「!財前くん四組なんか!おし!ウチも四組探そ!」
財前の組を知り、さっそく自分の名前を探すゆず。
『うっわまじ最悪やん!つかゆずの探してやれや!』
「心配すな。俺も最悪やねん。…んでゆずって誰や」
「はいはーい!ウチや!ゆずはウチやで財前くん!ユウキの唯一の親友や!」
『うう…こんなときだけ親友呼ばわり。…それでもウチはめげんで』
「ああ見たことあるわ。確かユウキのたった一人の親友て……ぷっ」
「ぎゃわぁあああああ!!財前君が財前君が!ウチの事見たことあるて!!ちょ今の聞いたユウキ!?」
『うん聞いてた……。つかぷってなんや!ぷって…!笑うなや!散々人の友情踏みにじっといてえ!つか親友はそう何人もいらんねん。一人ぐらいがちょうどいいねんな』
「負け犬の遠吠えにしか聞こえへんわ。だいたい俺が友情踏みにじったてなんや」
心底不可解でもあるかのようにたずねる財前
『アンタのせいでゆずの目がウチにむかんねん!親友よりアンタになってんねん!』
「そんなん俺知らんし。とばっちりやん。なあゆず」
「!!!うぉおおざ、ざざざ財前君がゆずて!!ゆずて!!」
「…なあゆず?」
「ぃいいいいいえすぅううう!!こらユウキ!!ウチがユウキより財前君でも財前君に八つ当たりしちゃあかんでぇえええ!」
『ちょ、ゆず!そんな何回もウチより財前なんていわんでも…つうか財前てめえ…っ!!』
「…ユウキがごっつ睨んでくるんやけど…ゆず?」
「ぎゃゎあ゛ああああす!ごらぁああああユウキテメうちの財前君睨んどるんじゃねぇええええ」
『わっゆず!え、落ち着いて!つか、え?何。何でうちが怒られてんの?』
「ぷっ……」
「自分が財前君より素敵じゃないからって財前君にあたるんは100万年はやいわぁあああああああ!!!」
『ちょ!え?……うち泣いてもいいですか。つかもう泣いていいよね泣くべきだよね!!?』
「ぷっ……ご愁傷様やな」
『死にさらせぇええ財前んんんんんんんん!!!』
結局私とゆずと財前は同じ四組でした。
ゆずさんは喜んでました。…財前となれて
嬉しいんだか悲しいんだか……
「親友よりもイケメンが優先!」
コレうちのモットーやねん!byゆず
20110109
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