攘
□坂田銀時篇
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俺は坂田銀時。
金もろくに貰えない万事屋で働いて?いる。
ある日俺は、
妙に川の水を見たくなり
自然と足が一歩でた。
太陽が暑く照りつけ
足取りもすぐ重くなった。
川につくと
水が小さな音をたてて
流れていた。
「 あーっ…
金ももうかんねぇし暑いし…」
独り言が俺を余計寂しくさせる。
『 じゃあ俺と一緒にくるか?』
そこにたっていたのは
攘夷時代の…俺だ。
「 な…!!
なんで俺…が…!!」
「 俺…? 天パ、てめぇと一緒にすんじゃねぇ。」
「 天パ!?てめぇももっさり天パだろぉがっ!!!」
もう一人の俺は
血を浴び、攘夷時代の薄汚い鎧を身に付けている。
「 てめぇ…いや、『俺』。
なんでこの時代にいんだ。」
「 てめぇを、銀時を迎えにきたんだ。」
「 むかえに? ははっ…
そりゃ、俺に攘夷時代に戻ってたたかえっつーことか?」
もう一人の俺はくすりと笑ってこういった。
「 さすがだ、この時代の俺。
物わかりが早い。そうだ、お前を迎えにきたんだ銀時。」
俺の胸は風で揺れる草花とともに、
ざわついた。