行事企画物語
□始業式
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3月の下旬から4月の上旬にかけてあった短い春休みは昨日までで、今日から学年が一つ上がって、新2年生となった私。
ドキドキするなー、と思いながら校門をくぐり、クラス分け発表がなされている掲示板へと足を運んだが、そこにはもうすでにたくさんの人でごったがえしていた。
当然、自分がどのクラスかなんて分かるわけも無く、あとでまた来ようと考え、その場を離れようとしたとき、
?「刹那ー!」
と、どこからか私の名前を呼ぶ声がして、キョロキョロと周りを見たが知ってる人はいない。
?「ここ、ここ」
と、もう一度声がしたので、そちらに目を向けると、あの群衆から、よいしょ、と出てくる友達の姿があった。
『大丈夫?』
そう声をかけると、
友「平気、平気。それより、うちらクラス一緒だったよ。2組だって」
『本当やったー』
1年の時は、あいにく離れてしまってショックを受けたのを覚えている。
友「それとね…」
友達は私の腕を掴むと、群衆に突っ込んでいった。
しばらくして、掲示板が見える位置で止まると、
友「あれ」
友達はそう言って指差した。それを目でたどると、2組という文字の下に
“越前リョーマ”
驚きと喜びに声が出ない私。
友「あ、越前」
リョ「…何?」
友「またクラス一緒だったよ。よろしく」
ピースサインをしながら言った友達に彼は、あっそ、と呆気なく返した。
友「それと、今年度は刹那も一緒だから」
リョ「へぇー」
『よろしくね』
リョ「ん、よろしく、神崎」
そう言って、笑うものだから、私は自分の顔が赤くなるのを感じた。
これから
(刹那?)(…私、このクラスでちゃんとやれるか、自信ないかも…)