Lune

□ キ オ ク
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ときはさかのぼって
中学3年生。

私は受験本番を直前に控えていた。

朝も夜も
勉強漬け。
ただただできるだけの知識を頭に詰め込みつづけていた。



そんな時期に私は気づいてしまった。


・・・・

「ぶっ!やばっ!
 ちょお、や、やめて!
 あは、あははは!!」

授業中のはずの教室に
女子生徒の甲高い笑い声が響く。

「無理だよ、こいつ。
 もう止めらんねぇ。
 ぶ!ふふふ」

「はぁ?お前どういうことだよ?
 あぁん?」

「ぶ、ストップ!
 マジごめんなさい。
 あはは、ははは!」


それからも
甲高い笑い声はやむことがなく・・・。

ばんっ!


見かねた先生が教材を机でできるだけ
強くたたきつける。


シーン・・・。


一気にしらける。


中に

「ふ・・・くく。ぶっ」

必死に笑いを抑える声だけが響いていた。
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