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□帰還
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………

ツ『…ぅ、ん……』

頭を優しく誰かに撫でられているような感覚で、意識が浮上してきた。

フワフワと浮かんでいるような感覚のなか、必死に寝る前の事を思い出そうとする。

アイ『…都奈?起きたのか?』

ツ『アイク…?』

聞こえてきた声に、一気に意識が覚醒した。

重たい瞼をこじ開け、前を見る。
分厚い胸板が視界に映り、更に視線を上に向けると、青い瞳の青年…アイクがこちらを心配そうに覗き込んでいた。

ツ『ぁ、あれ…?』

アイ『…おはよう。腰‥大丈夫か?』

ツ『ぇ…腰?大丈…痛っ…』

起き上がろうとした瞬間、腰に鈍い痛みが走ってベッドに逆戻りした。

アイ『悪い…無理させたみたいだな。』

ツ『…アイク、なんで上半身裸…って、ぁ…!』

そこで漸く昨夜何があったのか思い出して、茹で蛸のように顔を赤くした。

アイ『…覚えてないのか?』

ツ『途中から記憶が…』

アイ『そうか…まあ、あれだけ気持ち良さそうだったら、途中から意識飛んでてもおかしくはないが…』

ツ『い、言わないで!!』

アイ『ああ…悪い。』

涙目で制止をかけてきた都奈を見て、それ以上の追撃を止める。

ツ『でも…どうやって此処に‥』

アイ『…右手袋の力を借りた。』

ツ『マスターハンドさんの‥?』

アイ『…ああ。だいぶ時間がかかったが。』

ツ『そう、なんだ…アイク?』

アイ『…どうした?』

ツ『これからは、ずっと傍に居てくれるの…?』

アイ『都奈がそれを望むなら。』

俺を見上げる都奈の瞳が涙で濡れている。

ツ『‥なら、私の傍に居て…!ずっと、ずっと…!』

ア『ああ…約束する。』
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