永久に約束

□き
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 ――好き、なんだろ?
 さっき南沢さんに言われた言葉が頭の中で反響する。
 好き? 誰が、誰を?
 決っている。俺が、五月を。
 そんなこと、言われなくても分かってるっつーの。南沢さんのばか。

「五月〜」

 かちん。
 五月になれなれしく触りやがって。
 まじでムカつく。
 俺だって優しくしたい。触れたい。その名を呼びたい。

 でも、無理なんだ。

 フィフスセクターに管理されたサッカーをやる俺にすら優しくしてくれたあいつが。
 たまらなく愛しくて仕方が無いんだ。
 あいつは誰よりも不正が嫌いなのに。我慢させて、怒らないでいてくれて。

 俺はそれに甘えていた。

 だから俺はあいつに優しくしてあいつと笑いあう資格がない。
 それでも好きだ、五月。

「神山、キモいんだけど」

 蘭なんて恋人みたいで勘違いするから。五月なんて呼び方。
 すごく胸が苦しい。
 自分で選んだ道なのに。

♪〜

 誰だよ……。
 名前をみて頭が痛くなった。

『メール:南沢さん』

 なんなんだよ……。隣りに居るんだから直接……。
 文面を見て俺は凍り付いた。

『ぐずぐずしてると、奪っちまうぜ?』

 誰の事ってそりゃあ。
 愛しい俺の五月。

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