永久に約束

□に
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「らーん!」
「神山! 蘭はやめろって……。何?」

 私の幼馴染みで大切な友人、霧野蘭丸。
 最近、というかサッカー部に入って暫くしてから冷たくなった。フィフスセクターのことは知ってる、私もサッカー部マネージャーだから。
 それ抜きで蘭は冷たい。

「――で、どうしたらいいんでしょう……?」
「俺に聞くな、霧野に聞け」
「南沢さんしか頼れないんです! 蘭は絶対答えてくれないし……かと言ってたっくんは聞いたら泣き出しちゃうし……。どう思います!?」

 今、三年生の教室で南沢さんと対峙している。嗚呼、女の子の視線が痛いから早くしてください……。
 南沢さんは端正な顔を歪めてちょっと考えた。

「ん……まぁ、“アレ”が原因だろうけど、なあ……」

 そう言って周りの先輩たちを見渡した。
 周りの先輩たちも、いや……とか言って言い淀む。

「何なんですか!? 蘭は私の大切な、」
「!」
「幼馴染みなんですよ!?」
「……そういう風に思っているなら逆にその呼び方、やめた方が良い」

 大切な、と言った瞬間先輩たちの顔が歓喜と驚きに染まったが幼馴染みで落胆の色に変わる。何故か歓喜を示している人が約1名いたけど。

「……どうしてですか」
「……五月、俺とデートしてみる?」
「はあ!?」

 南沢さん、何の脈絡があってそんなことを?
 南沢さんの意図は読み取れないが南沢さんが言うのだから何かあるのだろう、私は黙って頷いた。
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