10000HIT企画文
□好き!! 好き!! 嫌い!!
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「好き、好き、大嫌い」
マックスに言う。
「なにそれ。告白の練習? それとも蔑みの練習?」
「違うの。好きと嫌いって紙一重だよねーって思ったら、マックスに言いたくなった」
「なんで僕」
それを無視して私は続ける。
サッカー部の男子は皆、入来院のことが好きだ。まあ、何人かを除いて。
でも、入来院が彼らのことを“人”として“生きている”として認識していないと分かったら。
“駒”だと思っていると分かったら、彼らはいきなりドンと突き落とされて。
入来院が大嫌いになって蔑んで。私以上にひどいことをされるんじゃなかろうか。
そう思うととても怖い。
「へえ。ライバルの心配?」
「ライバル? 私は入来院とは友達になりたいと思うよ」
「はぁ? 名無しさんも本当、バカだよね」
「知ってる」
入来院がいじめられるとしたら、そんなことはあってほしくないけど、何時かあるであろうこと。
そうしたら、今度は皆の代わりに私が彼女のそばに居たい。
口に出さずにそう決心した。
「名無しさん、優しさと偽善は違うんだよ?」
「分かってる。分かってるよ……」
今私がやっていることが偽善で誰をも救えないこと、何も生み出さないことくらい……。
でも、それでも
「今私が秋ちゃんや風丸、そして……マックス。君たちからもらってることを少しでも役立てられたらなって思ってるだけ」
「ほんっと、名無しさんってバカ」
でもそんなところが、とマックスは言いかけて口を閉じた。
心なしか顔が赤い。
「僕ってば……何言ってんだろ」
「何、マックス?」
「何でもない……っ」
変なマックス。
でもなんだかマックスのそばにいると元気が出て、いつもより笑顔が自然になる気がする。
これは、私がマックスを大切に思っている証拠だよね。
マックスは、誰が好きなんだろ……。
胸の奥がチクリと痛んだのは気のせいだろう。
だって、そんなわけない。
(私がマックスのことを)(×××××だなんて)
――キリトリセン――
なんか甘い要素が少ない……だと……
こんなんでいいのか10000HIT
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