10000HIT企画文

□ニガテ+キライ+コワイ=
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「てーるみくーんっ!!」

「……また君かい、名無しさん」

「また、ってなによぅ。私は照美君が大好きで仕方がないのに!」

 僕は君が苦手だ。
 いつもいつも付きまとって。
 僕が神のアクアを飲むといつも不思議そうな声で聞く。

「照美君、いつもそんなことしててつらくないの?」

「煩いな!! 君には関係ないだろう!?」
「ごめんね。でも私照美君には幸せになってほしいの」

「僕は名無しさんに不幸せになってほしいよ」

 君には分からないんだね。可哀想に。
 強さがどれだけ素晴らしいか。弱いことがどれだけみじめか。
 弱かったら君すら守れないんだよ……ってあれ?

 僕は自分の強さを追い求めるためだけに神のアクアを飲んでいるんだ……。

 大嫌いな君を護るためなんかじゃない。

「照美君のサッカー……楽しい?」
「は? 君は何を言っているんだい? サッカーは道具だよ」

 そういうと君は僕が蹴ったボールを拾い、いとおしそうに抱きしめて言う。

「じゃあ、なんでそんなにつらそうにサッカーをするの? サッカーが悲しんでる」
「君は何を言っているんだ?」

 そう言いながらも僕は震えていた。
 どうして君なんかに分かるんだ。君のことが怖い。
 どうしてこんなに君が苦手で君が嫌いで君が怖いの?
 名無しさん、君なら分かるの? 分かるのなら教えて。
 僕は君のことをどう思っているの?

「照美君。私、照美君のことが大好き」

 照美君も本当は好きでしょう? そう言っていたずらっぽく笑う名無しさん。



(結局僕も)(君に惚れていたってこと)
(ニガテ+キライ+コワイ=スキ)

――キリトリセン――
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