笑顔=自分≠友達

□弐拾伍:会いたい愛たい人。
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「此処から、出せえぇえぇぇえぇええ!!」
「嫌だよ」
「顔色一つ変えずに即答だと」

 はぁい、皆のアイドル、翔嵐隼音だよっ!
 違うわっていう嘲りが聞こえてきそうだけど無視!
 前々話の最後に書いたと思うけど亜風炉に拉致監禁されてます。
 はっきり言ってガタブルなんだよねwww

「私は雷門に戻るの! あんたなんかに捕まってる場合じゃなくて!」
「必要とされていないのに?」
「っ……」

 確かに、私は必要とされていない。
 昔から、今まで。
 でも、彼なら必要としてくれる……?
 アフロディに手を伸ばそうとした、刹那。

『隼音』

「!?」

 ふいに頭の中に声が聞こえた。
 アフロディに伸ばしかけた手を引っ込めるとアフロディは顔をしかめた。

『隼音ー』

 誰だっけ、この人は。

『隼音……?』

 誰なの。私の名前をそんなに愛しそうに呼ぶのは。

『隼音っ?』

 やめてやめて。私は、
 あれ? 私は、何?
 私には、

『隼音っ!』

 私には必要としてくれている人なんか、

『隼音、隼音、隼音、隼音、隼音っっ!!!!!』

 いた。
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