笑顔=自分≠友達
□弐拾:同じ境遇だからわかる
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「はいはーい、ちょっと通してね、っと……」
『きーもっ!』
『うっぜwww』
はいはいわかったから。君たちは子供? 横通ったらわざと聞こえるように言うなんて。
あほらしすぎて何か言い返す気にもならない。
――いつもは。
「あははっ、ま、仕方ないっか。ガキだからあほないじめ方しかできないもんね〜!」
「!?」
何人かが怒りで顔をさっと赤くした。
あ、顔を赤くしたって怒りか恥ずかしくてか、って良く分かるものだね。
「んじゃまー」
―☆―☆―
「で、なんで俺を誘ってサボりなんだ?」
「だってぇー。一人じゃさみしいし、マックスが来てくれるわけないし? ……駄目?」
「……はあ……。まあ、いいや」
流石風丸さん。すごく優しい。
微妙に『仕方がないな』って声が聞こえてきそうなところがまた素敵!
「……で?」
「ん?」
「此処に俺を読んだ本当の理由は? なんかあるんだろ?」
全く……。察しがいいというのも困りものだねえ。
「なんでわかったかなあ……」
「俺を巻き込みたくないと言っているお前がわざわざ人を誘ってサボるなんてよっぽどだろう?」
「はは、見抜かれちゃったか」
よりによって一番面倒くさい風丸さんに。
tk、結局自分から言うんだから関係ないかw
「あのさあ、入来院のことなんだけど」
「……ああ」
「あの子のこと一人にしないであげてね。勿論、豪炎寺君や鬼道君たちもいるけど、やっぱりそばにいてほしいのは自分の好きな人、大切な人なんだから」
「それは、」
「それはどの子だって一緒だよ。風丸、君だってそうでしょ?」
笑いながら言えば風丸は一瞬考え、そして紅くなった。
初心な反応って面白い。
はてさて。今思い浮かべたのは誰の顔なんだろうねえ?