笑顔=自分≠友達

□年越し野宿(仮)
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 What??
 今、マックスさんなんておっしゃいました?

『ねえ、早く来て。僕待ってるんだけど。寒いんだけど隼音のせいで風邪ひいちゃう』
「はいぃぃいいぃぃっ!!」
『いい、取りあえず雷々軒で待ち合わせだからね』

 一方的に切られた携帯を見つめ、取りあえず準備をした――野宿に向けて。

「って、何用意したらいいんだよぉぉおぉぉ!!」

 野宿なんて生まれてこのかたしたことねえよぉぉぉぉぉ!!!!





「で、適当にいろいろ持ってきたけど……」
「ふぅーん。隼音にしては結構チャンとサバイバル知識あるみたいだけど、ここは東京だよ? サバイバルするわけじゃないんだから」

「わかってるっつーの!! ていうかその東京でなんで年越しに野宿なの!?」

「……親と喧嘩した」

 はぁあああっぁあぁぁ!!??

「何やってんのなんで喧嘩したの早く謝ってこないと確執が広まって」
「いいの!!」

 めったに出さない大声を出したマックスに少なからず驚いて。
 マックスが落ちついたのを見計らってからどうしたの、どうして、と聞くとポツリポツリと話しだした。

「今日、母さんに言ったんだ。『ある人と年越ししたいんだ』って。そうしたら『駄目よ!! 絶対家族で過ごすの!!』っていうから怒って『絶対年越しするんだぁああぁあ!!』って」

 ……どっかで聞いたようなセリフだ。いや、気のせいだ。
 私そんなアニメ見たことない!! でも将来見る気がするのは絶対気のせい。
 tk私と年越ししたいってお母さんと喧嘩したのマックス!?

「それはマックスが悪いよ……」
「いやだ。年越しは、特別な人とって決めてるんだ。家族より隼音のほうがいいんだ」
「……本当に私でいいの?」
「うん。隼音じゃないといやだ」

 なんか駄々っ子みたいな人だ。

「よし、分かった。私の家においで。どうせだれもいないから!!」
「……いいの?」
「勿論!!」

 こうして私はマックスと自分の分のそばを作って一緒に食べて、紅白を見て、
(二人きりで)(年越しをしましたとさ)(めでたしめでたし)

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