笑顔=自分≠友達

□漆:初めてできた『分かってくれる人』でもそれは表は中立を保つ彼。
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「聞いた〜? 翔嵐さん、罪もない一年の女の子いじめたんですって!」
「え〜、ひどーい!」






 嘘吐け。そんなこと、微塵も思ってないくせに。だって君たち、入来院の取り巻きでしょう?



「隼音さんっ……」
「木野……」





 木野が私に声をかけた。
 嬉しい。嬉しいんだけど、さ。

「何?
























 話しかけないでくれる? 私さ、木野のこと嫌いなんだよねwww勿論、サッカー部の部員全員、嫌い」











 ごめんね、ごめん。全部うそ。
 木野が大好き。サッカー部部員、一部嫌いだけど基本的に皆いい奴なんだ。
 大好き、皆大好きなんだよ。
 だから木野――秋ちゃんを巻き込みたくない。分かって、とは言わない。分からなくていい。こんないじめの内部なんて秋ちゃんは知らなくていい。秋ちゃんは只幸せに笑ってくれていればいい。秋ちゃんの笑顔が私の元気――って只の厨二www秋ちゃんは知らないだろうけど私はイナイレ女子メンの中で秋ちゃんが一番好きだから。






 って、知ってたら怖いか(笑)



「隼音、さん……」
「っ――。とにかく! 私の前から消えてっ……!」






 ごめん、本当に、『ごめんね』
 口元の形だけで謝罪したら秋ちゃんは一瞬目を見開いて首を振った。

「隼音ちゃんを信じてる……」

 私だけに聞こえるように言って秋ちゃんは去って行った。
 隼音“ちゃん”……ちょ、www昇格、だとwwww

 私も秋ちゃんって呼んでいいのかな……。
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