inzm

□こっちを向いて。
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 オレはたぶん、自分で言うのもなんだけど音無のことが気になってる。んで、オレと同じように音無のこと気にしてる奴がもう一人居るのも、知ってる。

「音無さーん」
「ん、どうしたの?立向居くん」
「ちょっと擦り傷出来ちゃって…絆創膏とかないかな」
「あぁ、それくらい私がやるよ。ちょっと待ってて、救急箱取ってくるから」
「あ、ありがとう」

 ほぅら、また来た。わざわざ音無のところへ行って、自分で治療しますみたいなフリしてちゃっかり音無に治療してもらって。腹立たしい。ああ羨ま妬ましい。畜生、立向居のヤツ幸せそうな顔しやがって。(だいたい何が一番腹立たしいかってさ、)

「はい、これで大丈夫だよ!」
「ごめんね音無さん、ありがとう」
「ううん、これもマネージャーの仕事だから気にしないで」
「じゃあオレ、練習戻るね」
「うん、頑張って!」

 なんだよ音無のヤツ!オレにはいつもいつも怒ってばかりのくせしてさ。ああ腹立たしい。(いっちょ前に嫉妬してる自分が、一番腹立たしい。)
 ああむしゃくしゃする!イライラする!畜生、おいこっち向け音無。立向居なんか見てんな!(オレ、知ってるんだぞ。お前が誰を見てるかなんてな、お見通しなんだからな!)








こっちを向いて。
(だからオレは今日も壁山にイタズラするんだよ。お前が立向居ばっか見てるから。)


「こぉらぁーっ!木暮くーん!!」
「うっしっし!」

 羨ましそうにこっちを見る立向居と目が合ったから、思い切り睨み付けてやった。(負けるつもりとか、ないから。)


*

木暮のキャラが掴めないorz

20110616

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