reborn
□キミがいるだけ。
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雲雀さんと私はお誕生日が近い。
「だからこんな企画を立ててみました！」
「意味が分からない」
キミがいるだけ。
「だからー、雲雀さんとハルはお誕生日が近いんですよ！」
「だから？」
「みんなに２回もお祝いしてもらうのって悪いじゃないですか。だから、雲雀さんとハルの合同お誕生パーティーを開こうと思って！」
にこにこ笑って、さも名案だと言うように鼻を高くして。（彼女はボクのキャラ設定を完全無視してる。ボクは群れるのが嫌いなんだ。）
「却下。」
「はひ！」
「キミだけ祝ってもらいなよ。ボクはそんなくだらない行事、出たくないから」
じろりと睨み付けて、有無を言わせない。（だが不可解なことに、彼女はあの草食動物と違ってボクの眼孔に凄まない。たぶん、人一倍図太い神経の持ち主なんだろう。）
きっと、くだらなくなんかないです！とか何とか言ってまたあのマシンガントークを始めるのだろうと思いきや、意外にも彼女は押し黙って何かを考えている。（へえ、意外。もしかして傷付けた？）
ボクの中に僅かに残る良心がチクリと痛み、もしかして泣くんじゃないかという焦燥感に駆られた。（いや、そんなまさか彼女に限って、ねぇ？）
「三浦、」
「だったら…」
「、？」
「２人でお誕生パーティーしましょうか！この応接室を使って、ヒバードちゃんとロールちゃんだけ呼んで！」
「………。」
「え、ダメでしたか？名案だと思ったんですけど…」
やはり彼女は図太い。というか何も考えていないのか？（だんだん頭が痛くなってきた。心配して損したし。ちくしょう。）
「…どうしてもやりたいわけ？」
「はい！それはもちろん！」
「なんで」
「雲雀さんのお誕生日をお祝いしたいからですよ」
「…なんで」
「なんでって…雲雀さんはハルのお友だちですから」
「…友だちね」
なんていうか、単純な思考回路をしているなぁ。笑ってしまうくらい、単純で一直線。（いけない、口元が笑っている。ボクはあくまでクールなんだ。いけないいけない。）
「ね？いいでしょう？」
「…片付けちゃんとやる？」
「誓います！命をかけて後片付けします！」
「…他に誰も呼ばないで」
「もちろん！ヒバードちゃんとロールちゃんだけです！草壁さんもディーノさんも呼びません！」
「絶対に？」
「絶対に！」
「………仕方ない。いいよ、やっても。」
「はひ！ありがとうございます！絶対楽しいパーティーにしますね！」
心底嬉しそうに笑って、ボクの心も不本意ながら浮き足立っている。（馬鹿馬鹿しい。だけど嬉しく思う自分がいるのも事実だ。）
「あ、プレゼント交換とかしましょうよ！ハル、雲雀さんが喜ぶようなプレゼント渡しますね！」
「ふぅん。頑張れ。」
「雲雀さんもハルにプレゼント渡して下さいよ？交換なんですから。」
「パーティーに出てあげるだけで十分だと思うけど」
「はひ！冷たいです！」
「よく言われる」
「もう！」
キミがいるだけ。
（それだけでボクにとってはプレゼントだったりする。そんなこと口が裂けても言えないが。）
「はい！ヒバードちゃんとロールちゃんのぬいぐるみです！ハル、頑張って手作りしちゃいました！」
「…どうも。………ほら、仕方ないからあげるよ」
「はひー！可愛いブレスレットです！ありがとうございます！大事にしますね！」
(Happybirthday,
and
I love you.)
*
友人に借りて30巻以降を読んだところ、なんと雲ハルがほぼ公式化の勢いではないか！と、萌えに萌えて思わず書いてしまいました←
皆さんも活動を続けてらっしゃるようで嬉しかったです。笑
本編にはついていけない部分もありますが、ハルちゃんが幸せになってくれたらなと祈っております(^^)
20110614