リボーン 短編集

□カボチャパンツと白タイツ
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王子様を信じるような年でもないが居もしない神にすがるよりはまだマシかもしれない

しかしこんな状況だというのに私の頭はどうしておとぎ話の王子様なんか思い浮かべているんだ

いい年こいてカボチャパンツなんか穿いてる王子様が助けてくれるとでも?

白いタイツなんか穿いた世間知らずの王子様が?

あの華奢な体付きで身の丈程もある剣を振るってこの男共から、本当に助けてくれるとでも?

無理だろうな

全く馬鹿馬鹿しい

現実はそんなに甘くない

私はいくつになった?

人間の綺麗な所も汚い所も見てきたんじゃないのか?

分かっているのに何故だろう

私の頭から王子様は消えてくれない

「いい加減、吐いたらどうだ?」
「………」
「助けなんて期待するだけ無駄だぜ、お前のファミリーは全滅したからな」
「………」
「お前とお前の弟を除いて…」
「………ふふ、弟の居場所なら言わないわよ、死んでも言わない…」
「なら死ね」

今度こそ終わったと思った瞬間、目に飛び込んできたのは

月明かりに照らされてキラキラと輝くティアラ

まさか本当に…

「女一人相手に男が8人か…趣味悪いねオジサン達」

穴足りないんじゃないのー?

「………」

現れた王子様はそう言うとあっという間に男共を切り刻んでしまった

「(っていうか穴って…)」
「アンタ?フィアーバファミリー4代目ボスの娘って」
「……ええ」
「…なーんだ…」



童話のお姫様とは正反対って感じ?



どういう意味?いい女って意味だよ、王子と来る?私に拒否権はないんでしょう?(その手に持ったナイフがそう言ってるわ)当たり前、だって俺王子だもん






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