リボーン 短編集

□ウェンディを求めて
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「君は本当に愚かだね」
「貴方にだけは言われたくなかったわ」

すると雲雀は妖しく微笑んで拳銃を向ける
そして私は別段慌てるわけでもなく、かといって冷静でもないのだが、精一杯の虚勢を張って目の前の男を見据える

「成長する事を拒む理由がどこにある?」
「大人になって例えばどんな得がある?」

質問に質問で返し、再び質問で返され、そして質問で返す

なんてつまらない会話
いや、これは会話になるのだろうか

否、これはただの腹の探り合いだ

「ピーターパンは無責任で反抗的で怒りやすくて依存的、そして狡賢く、価値観が世間一般のものや法律を飛び越してしまっているんだって」
「まあ、それって自分の事?」
「だから君は愚かだと言うんだ、ちゃんと聞いてた?君のことだよ」
「なら貴方はウェンディね、私の為に死んでくれるんでしょう?」
「ああ可笑しい、こんなに楽しい気持ちになれたのは久しぶりだ、ありがとう、お礼に今ここで殺してあげる」



ピーターパンはどっちだ



逃げないでよ嫌よ死にたくないもの






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