リボーン 短編集

□10年後の君と僕
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「どこだここはー!」

何故か突然アフロ頭の子供(と書いてアホ牛と読む)にバズーカを向けられリボーンのバカあ!死ねえ!とか意味不明な事を言われて超至近距離で放たれたバズーカにまんまと当たり(いや普通の人間なら避けられないよねよかった!私まだ普通だ!)気付いたら見知らぬ部屋に居た!

「何で!?どうして!?」
「ねえ、今変な音したけど何かあった…

「恭弥ッ!?」

………ふうん…」

何だそれ!何そのやっぱりねみたいな「ふーん」!っていうか恭弥大人っぽい!
何で!?っていうか学ランじゃない!スーツだスーツ!わあ私スーツ好きなんだよね!特に理由はないけど

「って違うわ!」
「落ち着きなよ」
「え、あ、うん…」

何だろう…恭弥いつもに増して落ち着いた「落ち着きなよ」だねいつもは完全に私の事馬鹿にした態度で溜め息混じりに落ち着きなよって言うくせに

「とりあえず今の状況が分かってないみたいだから説明するけど変なアフロの牛が放ったバズーカに当たったでしょ」
「あれ!何で分かるの!?エスパー?」
「アレに当たると5分だけ10年後の自分と入れ替われるんだよ」
「シカトだ!っていうか何だその漫画みたいな設定!」
「いや漫画だし」
「言わないで」

っていうかここ10年後ー!?

「でも今回だけはあのアホ牛に感謝してやってもいいかな」
「え!何?」
「10年前の僕に宜しく、愛してるよ10年前の僕も君の事ありえないくらい愛しちゃってると思うから」

「………え?

ボフン!

……あれ!?」

「……良かった…」

あれ!?学ランの恭弥だ!という事は…!

「戻れたー!やったああああッ!」
「落ち着きなよ全くうるさいなあ」
「やっぱりこっちの恭弥の方が落ち着く!恭弥!これからもそんな感じの落ち着きなよで宜しく!」
「意味が分からないんだけど…まあいいや…僕も今の君のがいい…10年後の君は落ち着きすぎて何か気味が悪かったからね」
「どういう意味だああッ!」

ホントうるさいなあ、でも10年後の君を見た後だから余計うるさく感じるのかもね…10年後の君ってばいきなり現れたかと思うと「早く告白しちゃいなさいよ、10年前の私は全くその気はなかったけど告白されれば流石に意識するでしょ」なんて言うから驚きだ…言われなくても…っていうか10年後の君にそんな事言われるなんて思わなかったな…

「……ねえ、僕の事どう思ってる?」
「え!な、な、な、何よ急に!」
「僕はずっと前から好きだよ」
「えッ!マジだったの!?」
「………」
「やー!何か恥ずかしー!」
「………」
「えっとね!私も恭弥の事好きだよ」
「…うん」


10年前の私は全くその気はなかったけど


今はこれくらいで許してあげるよ


告白されれば流石に意識するでしょ



10年後の君が言うんだから間違いない



愛してるはまた今度言う事にするよそれって10年後の話!?さっきから君の話の意味が分からないんだけど



一方その頃

おかえり
10年前の恭弥に会ったわ
僕も10年前の君に会ったよ
全然変わらないわね変わった所といえば学ランがスーツになったくらいかしら
君はだいぶ変わったよね、10年前の君ときたら…
可愛かったでしょ?
まあね
10年前の恭弥に助言してあげたわ
何て?
さっさと告白しちゃいなさいよ!って
奇遇だね、僕も似たような事を言ったんだ
何て?
ずっと前から愛してる…みたいな(ちょっと違うけどまあいいか)
私って愛されてる!
まあね






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