リボーン 短編集
□聖職者
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悲痛な叫び声と聞いただけで耳を塞ぎたくなるような音
今日も聞こえる
愛しいあの人が奏でる旋律
「ご、ごめんなさっぐふッ!」
「うるさい」
「………」
今目の前で行われている理不尽な暴力に興味はないの
「……何?こいつらの仲間?」
「違います」
「だったら早く消えて」
今日の僕は機嫌が悪い
そう言う彼から地べたに這いつくばる男達に視線を移す
「はい」
今日はいい日だ
毎日毎日祈り続けた私への神様からのプレゼントに違いない
「(綺麗な声だったなあ…)」
力こそこの世の全てと
歪んだ聖職者は言った
(名前くらい言えば良かった…)(シスターのくせに助けていかないんだね)