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以下は拍手くださった方々へ捧げる小話です。
くだらないですが、よろしければ。
では、どうぞ!↓
「アスラン、実は貴方にはお兄ちゃんがいるのよ」
「………………………………………………は?」
あまりにも唐突な言葉に、アスランは掴んでいた玉子焼きをぽろりと落とした。
“Brother?Brother.”
「…すみません母上、おっしゃっている事の真意を計りかねますが」
「そのままの意味よ」
俺はアスラン・ザラ。大手企業グループザラカンパニーの跡取り息子だ。
幼い頃から英才教育を受け、いつしか父の会社を継ぐ立派な社長になるために育てられてきた。そりゃ成績は全国でも必ず上位に入るし、突然の事態にも順応できる程度にはできた人間だ。
しかし、しかしだ!この状態はまさにイレギュラー、流石に順応にも限界がある。誰かこの状態に素早く順応できる人間がいたら教えてくれ、そしてこの天然の言っている事の意味を説明してくれ!!
「アスラン、聞いてるの?」
「…えぇ聞いてますよ。俺には兄がいるんですよね」
「信じてないって顔ね」
愛らしく小首を傾ける母に一瞬
殺意を覚えたのはなんとか面に出さなくて済んだ。
「信じられる訳がないでしょう。もし仮にいたとしたら、何故ここにいないんですか」
「…まだ貴方が産まれる前に養子に出したの。私は反対したけど、パトリックは聞き入れてくれなかったわ」
快活な母の滅多に見られない哀しそうな表情に、なんだか作り話にも思えなくなってきた。
アスランは一旦箸を置き、ぽつりぽつりと語り始める母レノアの話を真剣に聞いてやることにした。
続きは後日掲載します!!