短編

□JUNE BRIDE T
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「おめでとおぉぉおぉりゃあぁぁぁあぁあっ!!!!」


「あり――……ってぇ!!」


目の前から俺だけに向かって無数の米粒が物凄い勢いで飛んでくる。

バラバラと音をたてて俺の顔や体に当たる米粒になんとか目を開けてみると……、

控え室組8人が物凄い勢いで米を投げつけていた。

しかも花嫁には優しくかけるくせして俺のところには殺意のこもった目で投げてきやがる。


「ってぇんだよ!!お前ら!!少しは加減しやがれ!!」

「えー、だって強く投げた方が繁栄しそうじゃん?元親の場合」

「そうだぜ!黙って受け取りやがれ!!」

「うぉっ!!――ッ……」


すると右半身に米粒とは違う地味な痛みが走る。


「ってぇ!!……なんだこれ?」


ぶつかったものを拾い上げてみると、それは……、


豆粒だった。


豆を投げられた先を見るとそこには毛利の姿。


「てめえ!!毛利っ!なんつうもん投げてんだ!!……つうかそれどっから持ってきた!?」

「フン……餓鬼は外……よ」

「誰が餓鬼だ!!喧嘩売ってんのか、てめえ!!」

「まぁまぁ、チカちゃん」

「紗菜……」


紗菜に宥められ、落ち着きを取り戻す俺。

あぶねぇ……危うく毛利に乗せられるところだったぜ……。

すると紗菜が俺に笑顔で言う。


「お豆さんの方が粒が大きくて御家繁栄しそうじゃない」


……………。


「そういう問題じゃねぇだろおぉぉおぉーーっ!!!!」


俺、元親本日2回目のシャウト。
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